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インタビュー鈴木 敏生さん

Q
鈴木さんは農業高校の先生だったから、本当に知識が豊富。私と対等に肥料の話ができる人なんてなかなかいませんよ(笑)。

ありがとうございます(笑)。以前は、農業高校で非常勤講師をしていました。担当は「柑橘類」でしたね。農業をやろうと思ったのは、講師契約が終わろうとしていた時。これまでの知識や経験を活かすために「じゃあ、自分で農業をやってみよう!」と考えたんです。最初は知り合いの農家の方に研修という形でいろいろ教えてもらい、そのまま就職。2年ほど前に、ご縁のあった雄踏町(浜松市西区)の農家の方から畑を借りて独立しました。今は、講師として教えていたこと、農家さんや生徒たちから学んだことを集約し、これまで思い描いてきた「自分らしい農業」を表現しようとしている段階ですね。

Q
中でも力を入れているのが
ロメインレタスですよね。
他のロメインレタスと食べ比べると
違いは歴然です。

僕のロメインレタスは、先にドーンと甘みがきますからね。有機質を中心とした土づくりと毎日の手入れの仕方によって、そういった味になっているのだと思います。ロメインレタスは浜松でも少しずつ需要が増えてきましたから、今後もっと流行らせていきたいです。ぜひ、もっと多くの人に食べてもらいたいですね。日持ちする野菜なので、使い勝手も良いと思いますよ。水分を含ませた新聞紙にくるんで冷蔵庫に保存しておけば、鮮度を落とすことなく一週間くらい保つんじゃないかな。

Q
他にはどんなものを作っているんですか?

冬の主力がロメインレタスで、夏になると果物を出荷します。アールスメロン、ラルコールメロン、姫枕スイカ(ラグビーボール状の小玉スイカ)などのウリ科の果物がメインですね。宮本さんはいつも「鈴木くんのメロンは本当に美味い!」と褒めてくださるので、これからもがんばって作りますよ(笑)。野菜でいうと、他には芽キャベツやレッドキャベツですかね。あと、試験栽培中ですが、ベビーリーフの栽培にも力を入れています。ベビーリーフって、アメリカ市場ではすごく価値の高い野菜になっているんです。だから、これから日本でもブームが起こることを期待して、今からしっかり試験を重ねています。すごく伸びしろを感じる野菜ですね。

Q
私と共同で研究している「バニラの栽培」も楽しみにしています

僕のポリシーのひとつに「作物のできる・できないを地域で判断しない」というのがあります。寒暖差があるからできない、雪が降るからできない、雨が少ないからできない…など、作物の“できない理由”っていろいろありますよね。でも、僕はそれを言い訳にしたくない。例え不可能だと言われても「やり方次第で可能になる」ということを、僕の農業を通してひとつひとつ証明していきたいんです。宮本さんと取り組んでいる「バニラの栽培」もそのひとつ。九州ではかなり研究が進んでいるので、浜松でも栽培することは可能だと思いますよ。世に出回っているバニラって、そのほとんどが人工香料によって作られたバニラ“風味”で、自然の天然バニラって少ないんですよね。とにかく、普通の農家さんではできないこと、JAさんではできないことにチャレンジしていきたいです!

鈴木 敏生

就農3年目。農業高校の非常勤講師を経て、さらなる勉強のために農家へ就職。もともと有していた最新かつ豊富な知識に加え、実際の現場での野菜作りのノウハウを学び、満を持して独立。“自分に合った”畑とハウスを効率的に活用し、冬はロメインレタス、夏はメロンやスイカを主力に「浜松では誰もやっていない野菜づくり」に挑戦し続ける。趣味はアウトドア全般。休日には、登山やボルダリングで汗を流す。