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インタビュー川嶋 基史さん

より多くの人たちに
「浜松の安心野菜」を知ってもらいたい

Q
さて、今回のインタビューは、おとなりさんちの発起人である川嶋さんです!

今回、おとなりさんちの立ち上げにあたって、宮本さんには大変お世話になっています。というより、宮本さんと出会えなければ立ち上げようなんて思いませんでしたから。地元浜松で肥料一筋68年でしたっけ? すごいですよね。しかも創業間もない頃から有機肥料に挑戦されていたなんて信じられません。おとなりさんちでは、そんな宮本肥料店さんから「絶対においしい」とご紹介いただいた野菜や果物のみをご紹介させていただいています。もちろん私もすべての作物を食べさせていただき、その上で“おとなりさんちメンバー”にふさわしいかどうかを決めていったのですが、お世辞抜きにどれも衝撃を受けましたね。「これまで食べてたのは何だったの?」と思えるほど、概念を覆された気分でした。

Q
そういった衝撃を受けたことで、
おとなりさんちのビジョンが成熟していったんですよね。

そうですね。農家のみなさんと話をしていくうちに「私にも何か応援できることがあるんじゃないか?」「もっと地元の農家さんの思いやこだわりを伝えられるようにできないものか?」と考えるようになりました。農家のみなさんって日々の業務に追われていますので、ウェブやSNSでの宣伝やネット販売を使っての発信まではなかなか手が回りません。イベントにしてもそうですよね。個人では頻繁に即売会などに参加することが難しいんです。そういった部分をカバーするために、おとなりさんちを立ち上げました。地元の農家さんの役に立ちながら、より多くの人に「浜松の安心野菜」を知ってもらいたいという思いですね。

「まかせておけば大丈夫」と思ってもらえる組織に

Q
おとなりさんちで紹介している作物の中で、特に印象に残ったものって何ですか?

いじわるな質問ですね。おとなりさんちには“印象に残った”ものしかありませんけど(笑)。強いてあげるとするなら、そうだなぁ…。坂田さんの九条ネギかな。最初に食べさせていただいた時、緑の葉の部分までとてつもなくおいしくて「何じゃこりゃぁああ!!!」と発狂しましたから。あんなネギ、全国探してもないですよね。あと、徳増さんのニラも衝撃的だったなぁ。みずみずしくて、香りがスゴくて、生で食べても全く胸焼けしない。「このニラ、僕に売らせてください!」って徳増さんにお願いして、直接スーパーに売り込みに行ったくらいですから。ま、サクッと断られましたけど(苦笑)。

Q
どんなにこだわって手間ひまかけても、例えば、JAに出荷される野菜なんかは「誰がどんな思いで作った」というのは一切わからないですからね。

JAの出荷規格を見ると、安全面や味ではなく、サイズや形、あと「楽にたくさん作れる方法」に向かっていますよね。そして最終的には「個体差のない、どれをとってもそれなりの味」にしたいんだと思うですよ。でも、おとなりさんちにご協力いただいている農家さんって、みんなこだわっているし、何よりおいし過ぎる(笑)。だから、おとなりさんちの出番なんです。JAへの出荷ルートとは別に、しっかりと「地元の農家さんにこんなすごい人がいるんだよ」「こんなにおいしい野菜や果物があるんだよ」っていうのを紹介できるツールが農家さんの手助けになる。その上で「おとなりさんちで紹介している作物はスゴいらしいよ」というのが、だんだんと全国に広がっていけばいいなと思っています。お客さんには【おいしさと安心】という価値を、農家さんには【適性な金額で買い取る】という部分でwin-winの関係を作っていきたいですね。同時に、農家さんにはぜひ農業に専念してほしいというか、野菜や果物づくりに没頭してほしい。「宣伝や販売はおとなりさんちにまかせておけば大丈夫」という組織になっていければと考えています。

川嶋 基史

おとなりさんち発起人。趣味の延長で取り組んでいたレンコン作りをきっかけに、本格的に農業の世界へ。しかし、JAを通して就農した先で“日本の農業の闇”に直面し「これはあかん!」と独立。ビルの屋上でアボカド栽培に挑戦していた折、宮本肥料店と運命的な出会いを果たした。現在は「浜松の人にもっと浜松の野菜を!」の思いを掲げつつ、おとなりさんちのサイト運営と路上販売に勤しむ毎日。